| 2001年に河野洋の発案により誕生したレコーディングプロジェクト。元々のコンセプトはクラシックギター独特であるナイロン弦の暖かい音を生かしたアコースティックなサウンドに、印象的なギターとボーカルの旋律を絡ませ、さらに歌詞を多国語で使い分けることにより、それぞれの言語が持つ独特な響きや音をサウンドとして融合させるというものだった。ここにロンドン、NYでプロデューサーとして活躍するロジャーファイフという音楽パートナーの参加により、無機的なエレクトロニックサウンドやリズム/パーカッションという新たな血が加わる。アルバム「MAR PROJECT I」は、実際に英語、イタリア語、ポルトガル語の三ヶ国で歌詞が唄われている。 マープロジェクトは、独自の音の世界を表現すると同時に、他の分野のアーティストとのコラボレーションによるサウンド・クリエイターの役割も果たしている。マープロジェクトの1作目であるミニCD「TO THE WINNERS」はブラジル人でひとり芝居の役者として活動するウィルソンロリアの舞台音楽として使われた曲が収録されたものである。
こうして誕生した7曲入りCD「TO THE WINNERS/MAR PROJECT」は2003年6月にリリースされた。ウィルソンロリアはニューヨーク、マイアミ、サンフランシスコ、オーランドなどアメリカ各都市を始めブラジル、カナダでも公演を続けており、実際のステージでは英語、ポルトガル語、スペイン語、フランス語が公演される地域に応じて使い分けられている
2004年4月にリリースされた初のフルアルバムは前述の通り、歌詞が三ヶ国語で書かれており、時にノスタルジーをも感じさせる甘い旋律がクラシックギターを主要楽器としたサウンドに見事に溶け込んでいる。曲はトムウェイツにも通じるブルージーな泥臭さとメロディアスなコーラスが共存する「TO THE WINNERS (OF LOVE)」を始め、ブラジル音楽の影響が見られる「A VIDA NO MAR」、崇高なアコースティック・バラード「ARIA」など様々なスタイルが聞かれる新感覚のワールド音楽と言えるだろう。
2004年秋から2005年春にかけてレコーディングされた「MAR PROJECT 2(仮題)」は、河野洋が全曲にわたって、作詞、作曲、ボーカル、ギターを、ロジャーファイフがプログラミング、ベース、ギターを含めた全ての楽器を担当し、完全に二人のコラボレーションという形となった。プロデュースはロジャーファイフ。2006年4月にアルバム先行リリースとして発表されたシングル「Run」は、マラソンランナーに捧げられており、軽快なリズムに乗って絶妙のバランス感覚で最後まで駆け抜けるメロディーライン、コーラスが印象的なポップチューン。トライバルビートで迫るTAROT MIXを含む3曲が収録されている。年内には「Run」を含む11曲入りアルバムがリリースされる予定。
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